
HSPの方の中には、「昔から読書が好き」という人が多いのではないでしょうか。
映画などとは違い、頭の中で想像できたり物語に入り込んで冒険したりと、読書は想像力を豊かにしてくれます。
HSPの気質によって、リアルな世界での人との関わりに悩むこともあるでしょう。
読書によって様々な登場人物に触れることで、多様な考え方について理解を深めることができます。
この記事では、読書をすることのメリットやおすすめの小説5選をご紹介します!
読書は心を豊かにする
感受性が豊かで共感能力の高いHSPの皆さんは、映画や本を見て深く感情移入することが多いのではないでしょうか。

私は文字ばかりの小説でも泣いてしまうほど、涙もろいです(笑)
挿絵がなくても情景が浮かんだり、まるで小説の主人公になったようにその世界に入り込むのは、HSPあるあるなのかなと思っています。
読書は心を豊かにします!
物語を読み進めていると、主人公の人生を歩んでいるようで、自分が本当に体感したかのように感じませんか?
時には辛い結末にショックを受けて立ち直れないこともありますが…
そんな感情も楽しみながら、読書をしています。
客観的に考える力がつくというメリットも
先ほど、読書をしていると「主人公の人生を歩んでいるよう」とお伝えしました。
HSPの特徴として、客観的に自分を見れず、周りの意見に流されてしまう部分があります。
特に自分とは違う考え方を持った人と行動すると、「自分が間違っているのではないか」と感じることも多いのではないでしょうか。
いろんな本を読んでいると、自分とは正反対の主人公がいたりお手本にしたい考え方が出てきたりと、いくつもの考え方に触れることができます。
そうすることで、自分のことも客観的に見ることができ、自己肯定感を上げることにも繋がるのです。
感受性豊かなHSPの私が選ぶ、おすすめの小説5選♪
1.星の王子さま/サン=テグジュペリ
「星の王子さま」は、子どもに説明するのがすごく難しい内容だと感じました。
大人でも、読むときの心情によっては得るものの大きさが違うかもしれません。
とても簡単なことだ。ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない。
引用元: 「星の王子さま」より
これは、王子さまに向けてキツネが伝えた言葉です。
王子さまの星には1本のバラがあり、そのバラのお願いや素直じゃない性格に振り回されていました。
そのバラを置いたまま旅をするうちに、同じバラに会っても心が動かないこと、つまり、そのバラだからこそ特別だったことに気づきます。
近くにいると、一緒にいるのが当たり前になって、その人の大切さを忘れがちです。
幼い頃の、真っさらなキャンパスのような心に戻ってみたい方におすすめの一冊です。
2.カモフラージュ/松井玲奈
元SKE48の松井玲奈さんが執筆した短編集です。
中でも私のお気に入りは、「いとうちゃん」。
憧れのメイドになるため上京したものの、そこは自分の居場所ではなくなっていきます。
「こんな気持ちになるためにここにきたわけじゃないのに…」
誰にでもあるような、理想と現実のギャップ・挫折にとても共感します。
最後は自分が輝ける場所を見つける主人公の強さに胸を打たれました。
その他にも、少しグロテスクな描写が浮かぶお話や、禁断の恋など、様々な人の「人生」に入り込むことのできる一冊です。
冒険してみたい方はぜひ。
3.その時までサヨナラ/山田悠介
外では読まないでください、涙が溢れる作品です。
主人公の森悟はまさに仕事人間で、家族と過ごす時間などありません。
前半はそんな父親の姿に苛立ちを覚える人が大半でしょう。
実家へ向かう列車の事故で妻が亡くなったのち、妻の親友を名乗る女性が現れます。
後半から主人公が4歳の息子と向き合っていく姿、妻の想いを理解し本当の別れを迎える結末に苦しくて涙が止まりません。
「当たり前の日常は、当たり前ではない」ということを思いさいらされる一冊です。
4.死にたいけどトッポッキは食べたい/ペク・セヒ
「他人がどうこう言うことよりも、自分がよかったとか、嬉しいことの方が大切なんです。人にどう見られるかより、まずは自分自身の欲求に応えてあげないと。」
不安障害と気分変調症を抱える主人公と、医者のカウンセリングの様子が対話形式で書かれています。
自己評価が低い点や、気分の浮き沈みの激しさなど、HSPにも共感できる部分が多いでしょう。
心の中のわだかまりを口に出すこと、整理することがいかに重要かを考えさせられます。
「死にたいけどトッポッキは食べたい」というフレーズには、
どんなに辛くても出てくる自分の欲求を大切にし、満たしてあげようという想いが込められているのだと感じました。
生きづらさを感じながらも、必死に前を向いている方に読んでほしい一冊です。
5.流星コーリング/河邉徹
こちらは、3ピースバンド「WEAVER」のドラマー、河邉徹さんの作品です。
天文学部に所属する高校生のりょうが主人公で、人工流星を見た日から何度も同じ日がループしてしまいます。
繰り返す日々の中で、友人たちが抱える問題を解決しながら明日へ進む方法を模索するのですが…
日常の中で、「明日なんか来なければいいのに」「時間が止まればいいのに」
そう思うことはありませんか?
読み進めるにつれ、
「明日へ進みたかったはずなのに、どうかこのままで」と
心から願ってしまうに違いありません。
屋上で星空を見るシーンは、想像力をフル活用してください。
かなり胸が熱くなりますよ!
読んだ後にアルバムを聴くのがおすすめ!
さらに、この小説に合わせたアルバムも作られています。

「流星コーリング」を読み終わった後に聴くと、より物語への理解・愛情が深まることを保証します!
ぜひ、セットで青春を体感してください♪
さいごに
読書をするメリットやおすすめの小説について、ご紹介しました。
HSPの方の中には、「感情移入しすぎるから読書はしたくない」という方もいるでしょう。
ただ、共感能力の高さはHSPの長所であり、より本に愛情を持つことができるのではないでしょうか。
様々な人の人生に触れ、考え方の多様性を受け入れるきっかけになれば幸いです。
気になる本があった方は、ぜひ手にとってみてください!
HSPの長所に関する記事もぜひお読みください♪
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